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世田谷美術館

秋晴れの気持ちの良い日。自転車に乗って世田谷美術館の「福原信三と美術と資生堂展」を鑑賞してきました。福原信三は資生堂薬局(現在の資生堂の前身)の創業者 福原有信の三男として銀座に生まれ、幼い頃より絵画が大好きで、日本画・写真・水彩画・油彩画などを学びながらも家業を継ぐべく薬学の道に進み、薬剤師の資格を取得。その後米国へ4年間留学。帰国前に1年間ヨーロッパを巡り、日本人画家達と交流したり、美術館・博物館を訪れて、欧米の芸術や文化に多大なる刺激を受けました。資生堂を継いでからも写真集を出版したり、「日本写真会」会長を務めたりと精力的に芸術面で貢献。経営者として、早くから広告宣伝の重要性を認識していたといいます。企業イメージをいち早く打ち立て、企業文化の基盤を形成し、大成功をおさめたのです。会場には、ポスターや、化粧品のボトル、ロゴ、等、興味深いものや、懐かしいものが展示されており、見応え十分です。母が使っていた、資生堂ドルックス化粧品の容器やレーベルをデザインした山名文夫(やまなあやお)氏の作品群は特に興味深いものがありました。今でこそ「グラフィックデザイナー」という言葉が当たり前に使われていますが、山名氏は、当時そのような職業が未だ十分に確立されていない中、数々の素晴らしい作品を残しているのです。展覧会を楽しんだ後、ミュージアムショップで、ご存知「花椿マーク」をかたどったアーティスティックな缶入クッキーを購入。清々しい空気の中自転車で風をきりながら帰ってきました。
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by lifestyle-naomi | 2007-10-20 23:30 | ART